この夏。私は感動的な恋愛映画に巡り逢えた喜びを噛み締めています。
それはスタジオジブリの最新作『風立ちぬ』。
この作品は決して零戦の物語ではなく、
夢のあるラブストーリーです。
美しいヒロイン・菜穂子と、真っすぐな心を持った主人公・二郎のドラマチックな出会いと別れ。
これほど心をかき乱される悲恋を描いたのは、
ジブリ作品では初めてではないかと思います。
私は何の自慢にもなりませんが、涙腺は強いです。
ですから人前では泣かないし、映画館で泣いたのは薬師丸ひろ子主演の『Wの悲劇』の一度だけです。
決して冷血動物とか人の痛みがわからないとか、そういうことではありません。
風立ちぬ。
普通の人なら8回は泣くと思います。
菜穂子の一途でけなげな愛。
二郎の恋人に対しての激しい情熱。
たまりません。
そして、もう一つの見どころは、主人公・二郎の仕事に懸ける熱い思いです。
やはり人間、夢を叶えるには、理想を実現するには、
ここまで無我夢中になって没頭しないと無理か。
そんな攻めの姿勢を再確認できた作品です。
自分の道を極めるという意欲が燃え上がる傑作です。
猛暑が続く真夏。心洗われる名作をぜひ。